YUI MAKINO CONCERT LIVE『WILL you play with me?』感想

「転んでも失敗しても成長して前に進む」
2日目最後のMCの言葉が全てを物語るライブでした。
11ヶ月前、始めて牧野由依さんのライブを見に行った私は、ボーカルに定評のある彼女とはかけ離れたステージを見る事となりました。

そんな回想から今回の感想は始まります。

 

今回のライブの意味

今回はそのステージのリベンジというコンセプトで行われるライブと思っていましたが、蓋を開けると全く違うものでした。
「前の失敗を取り返すライブ」ではなく「今の牧野由依を提示するライブ」であった訳です。喉を壊してからの11ヶ月、様々な不安やそれを取り除くための努力があったと思います。その結果、今の牧野由依がどこまで成長したのか、どこまで取り戻したのかを示す機会であった気がします。
セットリストも昨年やった曲もあれば、ライブ定番曲、または往年の名曲も散りばめられており、完全にオタクを殺すためのセットリストが組まれていました。それも「今の牧野由依」を示すためだったと思います。(大体スピラーレとアムリタ一緒にやるっておかしくない?)

 

ライブコンサートという形態について
またライブコンサートという概念の提唱も進化を示すのに一役買っていました。
スタンディングでクラップをして盛り上がるライブパートとシッティングで静かに聞き入るコンサートパート。この二つを明確に分け、曲に込める意図分かりやすくなり、曲に入り込みやすかった。また、昨今叫ばれているライブマナーを守るという意味合いでも非常に上手く機能したと思います。

 

ステージでの特筆点
まず、特筆すべきは歌う時の表情。2日目は最前で見ることが出来ましたが、歌詞の一つ一つを噛み締めながら様々な表情に変化をさせながら歌っていたのが印象的でした。切なそうに歌う顔は本当に綺麗だし、アップテンポな曲は満面の笑みで一緒に楽しみながら歌ってるのがひしひしと伝わってくる表情をされていました。
他にも歌っている時に会場全体を見回しながら歌っているのも印象的でした。前の方から後ろの方まで、会場に来ている人全員を見ているかのように、何回も見回しているのが良かったです。
個人的に刺さった楽曲は2曲、ClusterとBrand-new Sky。
Clusterは昨年のライブでとても大好きになった曲。来るとは思っていなくて1日目は最初の一音で膝から崩れ落ちました。
「離れたっていつも逢える時を超えて」の歌詞が大好きで、ライブが終わる最後に持って来られると本当に無理になっちゃいます。無理なので。
Brand-new Skyは全く警戒していなくて、昨年のライブではバンドアレンジを披露されて、また聴きたいと願っていたのですが、こんなにも早く実現して非常に嬉しかったです。
曲が始まった時嬉しすぎてめちゃくちゃガッツポーズしてたら、本人に見られて変に笑われてしまったのが後悔です。

 

「声を届ける」
昨年のライブで、喉の調子が最悪だったにも関わらず公演を開催したのは「声を届けたかったから」と言っていました。
その気持ちは本編最後の曲「ハウリング」に色濃く出ているのは歌詞をお読み頂ければ分かると思います。
だからこそ、「響き合って〜奏で合おう」で合唱するのが非常に大きな意味を持つのだと思います。
歌を歌って牧野由依が声を届ける、合唱をして私たちファンも声を届ける。そんな演者とファンの「ハウリング」が「未来さえこの声で変えていける」のだと思います。
これからの牧野由依の進化を作っていくのは、本人の努力だけでなく、ファンの声が届いてこそだと感じる事が出来た素晴らしい瞬間であったことは間違いないと思います。

 

まとめ
この二日間でより牧野由依を好きになれたし、もっとその先を見たいと思える大きな存在となりました。
また会う機会が近くある事を願い、この文を閉じたいと思います。
牧野由依さん、本当にありがとうございました。